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【コラム】害虫駆除

消費者金融に勤める人たちにこの懇談会の感想などを聞いてみた。害虫駆除をされているような報道が多い…などと声が聞こえる。みな民間人なので法改正はおそらくグレーゾーン撤廃=利息制限法上限金利への統一になるのかなあ…などと思っているようです。そうなると中堅どころの業者などはもしかすると廃業になったりもするのか?などと不安視する声も多い。
私の個人的な思いからすると消費者金融はかつての店頭窓口や電話、郵送申込みチャネルしかない時代から自動契約機の出店競争になった平成7年か8年ころより自分の首を絞め始めたようにも思っています。宇都宮弁護士の提言にもあるようにヤミ金に手を出す債務者はたしかに無知無謀とも思えるが正規登録された消費者金融で他件数の借入をしてしまった人間は最終的に利用限度枠が限界に達し、債務整理や法外金利の業者へ頼らざるを得ない精神状況にあるような気がします。法改正の金利低下措置により消費者金融はさらに申込みチャネルを利便化し、迅速性(簡単に借りれる…)を唄ったキャンペーンが過剰になる。ヤミ金も儲かったと思うがその時代にあって広告規制がなくなった弁護士や職域拡大された司法書士たちの中にも多くの儲けを手に入れた人がいるように思える。業者、犯罪、法曹それぞれの儲けの基礎は多重債務者の存在そして増加そのものだと思える。債務者は返済に苦しくなり金融業者へ返済延期を頼んでも結局払えず怒られる。債務整理の相談に弁護士事務所へ行っても手数料を聞いて門前払いにもなりかねない。

社会的に低所得者であることは弱者なのかなあ?と最近よく考えます。消費者金融の利用者の平均年収は500万円以下がほとんどです。借金がなければ贅沢はできなくてもそこそこ幸福感をつかみながら生活できる水準が500万円だとすると、年収200万円~300万円程度でしかも30代以降の年代ならば年収の半分の負債を抱えて自力での世帯維持など到底無理なのではないかと思う。

【消費者金融の商品メカニズム】
大手を除く業者(負債3件以上の顧客しか市場でつかめない業者)ではかなり多くの割合で利用顧客の完済時には親族の援助が見えないところで行われているとの実態がある様子。ということは利用者当人の返済能力個人単体の返済能力プラス親族縁者の協力可能性、将来的債権の可能性(退職金、保険金、預貯金生産の可能性)などを考慮した貸付が行われていることになる。昔から大手中小関わらず完済は親族の協力がメインだと思うが平成8年以降の業界各社の貸付行為自体には強く抵抗を感じたものです。他社借入10件超などざらにいたように思います。大手などは経営計画上の残高が必要だったんでしょうね…。
こんな中で債務整理受任業務も盛んになり整理専門弁護士が多く目立ち始めた。
将来的に債務整理なる行為(現行法律のような利息引き直し計算に基づく減額&過払い請求や破産申請)が法改正により極端に減少するようなら整理専門も弁護士にも打撃は大きいことでしょう。

話は飛びますが、殺虫剤は害虫が発生しないと使わない。害虫がいなければ売れない。害虫には見た目がおぞましいだけで特段人的被害を及ぼさないムシもいれば、やはり人身に接触し疫病などを伝染させるムシなどもいる。人間は人間の生活の中で少々の害虫接触でも耐えれる免疫をつけながら生活している。もし害虫とよばれるすべてのムシが世の中からいなくなれば疫病の伝染はなくなるのか?そんなわけはなく、疫病などはムシのほか自然界にある風や人間同士の直接接触、間接接触でもうつるものはある。
消費者金融をあたかも害虫呼ばわりするのは心外ですが、法改正の方向性として消費者金融を害虫とするならば、同種のムシの大中小カテゴリそれぞれで疫病伝染を阻止する駆除措置なのか見た目のおぞましさ(イメージ)を駆除する措置なのか今はよくわからない状態です。益虫かもしれないという考えも無くしてはいけない。

将来…過去に絶滅した害虫と同じ習性を持つムシが人間の最低限耐えうる害を持ちながら堂々と生きていく…そして、そのムシは益虫として生きていく…そのムシが銀行でないことを願いたい。
2006/4/21