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【コラム】貸金業の規制強化に向けて

9月4日朝日新聞記事によると金融庁が自民党金融調査会に提出した貸金業規制法などの改正案の全容が明らかになったと報じられている。主要部分は上限金利を利息制限法の15%~20%に引き下げる。1人あたりの貸付総額を年収の3分の1以内に規制。貸金業者の純資産額を300万円~500万円を5000万円へ引き上げ不正業者の参入を防止。そしてついに特例が付加された。法改正から法施行まで1年。そして法施行から3年間の特例期間を設けるような内容が記載されている様子。特例期間の3年間はみなし利息部分が残るような措置である。
現時点で大手、中小消費者金融業者がさまざまな生き残り施策を講じている。準大手シンキは有人店舗全廃、中堅アースは早期退職募集、そして最大手のアコムも有人店舗の精査など。生き残る企業はここからの動きが激しくなることだろう。
ここから始まる3年間で消費者金融は本当の正業へ向かうのかもしれない。現社会に存在する様々な技術を用いて最大限のコストパフォーマンスを求められる。無担保信用貸付の部門ではやはり20%以下の金利帯における営業は苦しい。しかも貸付総量規制があるため広告等認知優位性の低い中小業者にとっては3年間の特例期間があろうと先の利益は過去対比で細々としたものになりうる。
法改正から3年後、2010年にはどの業者が大手として残っているのか。また1万数千社ある登録貸金業者の数はどの程度まで縮小されるのか。時代は国策であるユビキタスネットワーク社会へ突入していく頃合でもある。かつて対面与信による信用供与で培った収益力も時代の変化とともに徐々に変化しつつある。総量規制と商品価格の変動により消費者信用マーケットはただでさえ縮小が予想される。人口の減少、世帯収入の二極化と法改正による規制がボディーブローのように効いてくる将来。
ニッチ産業と呼ばれていた消費者金融業界にとって正業への門戸が開かれようとしている。世帯収入400万円以下の層を呼び込む商戦がよからぬ過熱を見せなければよいのだが…。